「言葉が遅い、少ない」
「同年代の子より、発語が遅くないか?」
初めての子育てなら尚更、気になる課題です。
言葉を育て、発語を促す具体的な方法を綴ります。
日頃の生活と照らし合わせて、ご参考になれば幸いです。
2歳、3歳で言葉が遅い、発語が遅いと感じた時
まず、視力や聴覚が正しく機能しているか親が確認しましょう。
視力や聴覚は自覚症状がないからです。
私は中学から眼鏡を使用していますが、当時は誰もが同じように「遠くは、ぼやけて見えるもの」だと勘違いしていました。
視力や聴覚は周りが早く気付き、早い対応が必要です。
正しく聞こえているか?
正しく見えているか?
発語は勿論、脳や身体の発達にも大いに関わりがあります。
子どもに声掛けしながら確認しましょう。
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発語はいつから
「平成22年乳幼児身体発育調査」の一般調査で、年齢別の発語の目安が示されています。
1歳頃にアー、ウーなどの喃語から「ママ・パパ」を言い始めます。
2歳頃には二語文を話しはじめます。
そして3歳頃から爆発的に言葉が増えて、話し始めるようになります。
言葉が遅い原因発語とは
大前提にあることは「入力ありき」です。
INPUTがなければOUTPUTできないからです。
発語がない、発語が遅い時の主原因とも言えます。
例えて言うと、コップの水(=言葉)です。
コップに水を注ぎ始め、水がいっぱいになった状態から、やっと水が溢れ出てきます。
逆に、水が少量なら溢れることはありません。
まず多くの声掛け、言葉掛けが必要です。
言葉が遅い原因発語を促す方法、子供への声掛け
日頃、子どもと接する中で、どれほどの言葉を入力していますか。
きっと生活に付随した言葉掛けが多いと思います。
極端な話、限られた言葉になりがちです。
子どもは耳にした言葉しかアウトプットできませんから、話す言葉を意識して増やしませんか。
まず目の前にあるモノからはじめます。
朝、起きたら「ベッドから起きようか」「顔を洗おう」「洗面所に行こう」「水が出るよ」などと、生活に即したモノから声掛けして言葉を入力します。
そして言葉とモノを合致させます。
慣れてきたら就学前に必要な「色や形」です。
そして「数や量」を入力します。
例えば色なら「今日の空は青いね」「白い雲が見えるよ」「信号が赤になったね」など。
子どもの目に映るモノから入力していきます。
言葉が遅い子のトレーニング絵本を使って言葉を育てる
実物を見ながら言葉掛けをしますが、なかなか見れないモノもあります。
動物や飛行機などの大きいモノです。
ここで図鑑や絵本の出番です。
「象さんがいるね」から「象さんの身体は大きいね」「鼻が長いね」などの特徴を加えていきます。
これも色や形、大きさです。
でも気を付けてほしいことがあります。
絵本だけで終わらせないことです。
絵本だけで入力が終わってしまうと、実物の感覚がないからです。
まず、大きさのリアルが違います。
絵本や100円ショップのミニチュアしか見ていなかったら…。
見たことのある象やサルは同じ大きさです。
「象とサル、どっちが大きい?」と聞いた時、「一緒!」になってしまいます。
これはプリントをしている時に、よく遭遇します。
大人は実物を見て、知っているから「象は大きい」が当たり前。
でも、子どもは実際に見たモノしか知りません。この例で言うと、絵本やミニチュアのサイズ感しか子どもは知りません。
絵本や図鑑で見る前後には、実物を見ることを強くお勧めします。
大きさ、色、形、声、匂いなど、実物を見ないと分からない部分が多々あるからです。
言葉が遅い子のトレーニング一語から二語文、三語文への繋ぎ方
言葉を入力する時に、子どもの身近な言葉から入ることが鉄則です。
何度も見る・触れる機会があるからです。
でも一語で終わるのは勿体ないです。
親の工夫した声掛けが二語文に繋がります。
例えば、「ママ」に表情を付け加えます。
「にっこりママ」「眠たいママ」などを加えて語り掛けます。
モノで言うと、例えばリンゴ。
「赤いリンゴ」「丸いリンゴ」「甘酸っぱいリンゴ」という風に付け加えていきます。
知っている言葉に、新しい言葉や表現を付け加える。
色や形、五感で感じる表現です。
これが二語文への誘導になります。
三語文も同じ要領です。
子どもに言わせることも大事ですが、記憶が定着するまでは親が付け加えて入力する方が断然良いです。子どものアウトプットや確認は入力できた後の話です。
そして、子どもが何かを言いたそうにしていたら、誘い水をかけます。
泣いていたら「どうして泣いているの?」で言葉を引き出して、話を膨らませます。
「悲しかったの?」「痛かったの?」を付け加えて(次の一語を入力して)、引き出します。
言葉が遅い子のトレーニング親子の会話が言葉を育てる
動物占い等、性格がタイプ別に分かれます。
気を付けたいのは、口数が少ないタイプ。
寡黙な人は、言葉を必要最小限に留めます。
対大人は良くても、対子どもになると話は変わります。
子どもへの語彙の入力数がガクンと下がるからです。
語彙の入力が少なければ発語が少ない、遅いケースを引き起こします。
夫だけがこのタイプ、妻だけがこのタイプなら、どちらかがフォローすれば良いです。
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でも、夫婦揃って口数が少ないケースも。
この場合、子どもの為に意識して声掛けを増やすよう伝えています。
そして親がスマホに集中する時間が長く、親子の会話時間が短いケース。
イベント会場などで相談を受ける時、このケースが多かったです。
気を付けないといけませんね。
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言葉が遅い子のトレーニングその時期が来るまで待つ
子どもを愛する余り、親の期待も強く膨らみます。
期待するから、できなかった時に悩む。
他の子と比べてしまう。私もあります。
期待とは、その時期が来るまで待つこと。
特に、幼児期は待ちの教育です。
焦らず、じっくりと経験値を増やしていけば、自然と言葉も育っていきます。
確認やチェックしたい親の気持ちを抑えて…
親子が笑顔になる会話を。
意識して、増やしたいですね。